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日記

時間がない

 ← DOG FALGHT  ~女王様を巡る下僕の諍い~(2) → 最近、SIRENに嵌まってます
 仕事が立て込んでいて、妄想する時間がありません。
なぜ1日は24時間なんだろうと、思う今日この頃です。
 
 そんな間に、時機を逃してしまった妄想話を一つ。
 逆転裁判の4のこじつけ話です。

 なんで4に御剣が出てこないの?なんで、ナルホドくんがやさぐれちゃったの?つうか、4-1の嘘の証拠品提出はやっちゃだめでしょ。を解決しようと考えてみた…。
 だけど、書いてる間に5が出ちゃったし、お蔵入り必至の長編冒頭です。

 興味の無い方は、回れ右!!してください。



盲目のユースティティア

 

第1部          帰国

 

Act1  出迎えたもの  

 

 飛行機が空港に到着したのは、霧のせいで、予定時刻より2時間ほど遅れていた。手続きを終えトランクトアタッシュケースを手に取ると、タクシーを拾おうと考え歩き出す。空港を出ようとしたとき、背後から声がかかった。

「お待ちしておりました。御剣検事」

 振り返るとそこには御剣が見知った顔があった。おおよそ10年ほど前には、毎日のように会っていた人物――。

「――どうして、あなたがここに?」

「これより、御剣会長付事務官を努めさせていただきます、宝月巴です」

 かつての上司だった女性は、優雅に一礼すると御剣に歩み寄った。その姿は、記憶の中と全く変わっておらず、過ぎた年月をしばしの間、御剣は忘れて宝月を見つめていた。

 その手に荷物を奪われそうになって、思考が追憶から戻ってくる。頭の中で、今日の日付を確認する。時差を考えても、日付は間違ってはいない。

「待っていただきたい、宝月殿。辞令発動は、明日だ。私はまだ会長ではないはずだが…」

「存じております。けれど、会長はこれより検事局に向かわれるのでしょう。それならば、もう公務と認定してよろしいかと存じまして――」

 御剣はトランクを自分に引き寄せながら、軽く息を吐いた。たおやかな容姿と裏腹に、彼女が堅固な意思を持っていることを熟知している御剣は、不承ながらも頷いた。

「――前倒しの職務となるが、よろしく頼む」

 手を出す巴にアタッシュケースだけを渡す。

「正面に車を用意しております」

 巴は御剣の返答に満足したらしく、微笑むと御剣の前を歩き出す。その笑みを見て御剣は、歳月を経たことを実感した。上司だった頃、彼女の微笑を見たのは、ただの一度きりだった。それは彼女が職務を追われる時に、裁きの庭で見た時だった。それはほっとしたような、どこかぎこちなさを見せるものだったが、今のそれは穏やかで自然な笑みだった。 あれから十年近くが経っているが、自然な表情はその間に巴が笑って過ごせていたことを窺わせていた。

警察局長が首謀の一件で、検事の職を辞してその罪を償った巴が、その能力を惜しまれて検察局の事務官として復帰していたことは、糸鋸刑事から伝え聞いていた。確か、検察局長付の事務官だったと記憶している。その彼女を帰国早々の自分に付けるとは、強制的に『検事査問委員会会長』というポストに就かせたことへの、せめてもの心配りなのだろうか――。

 検事査問委員会は、前会長の一柳万斎が御剣や水鏡によって、その罪を暴かれ、罷免された後、そのポストは長らく空席となっていた。後任の選定が難航したこともあったのだろうが、委員の中から会長を熱望される人間の名前が挙げられたせいでもあった。しかし、肝心のその人物がそれを了承しなかった事と、年齢的に若すぎる為、実現に時間が掛かったのだった。

 その人物――御剣怜侍――は長年の海外研修を終え、約7年ぶりに日本の地を踏んだのであった。

 

「早速だが、早急に査問委員会を開きたいと思う。手配の方を頼めるだろうか」

 黒塗りの車の後部座席に座るや否や、アタッシュケースを巴から受け取り書類を渡す。巴はそれに目を通しながら、それが当然であるかのように返答した。

「明日、午後2時からの開催を準備しております。それと、僭越ですが私にお気遣いは無用です。何なりとご命令下さい」

「しかし、貴女は局長付の…」

 言いかけた御剣を、書面から顔をあげた巴が視線でそれを制する。

「貴方の事務官になるために、私は検察局に戻ったのです。局長付は、それまでの繋ぎに過ぎません。私は御剣会長付き事務官です」

 御剣は巴らしい忠告を受け入れることにした。帰国命令を告げてきた局長が、苦笑を呈していたのはこの事だったのかと思い当たる。

局長は再三の帰国要請にようやく了承した御剣に、「君が不自由なく動けるように、準備はしておく」と言った。その後で零すように「こちらとしては痛手なのだが、最初からの条件だからな…」と呟いた。

その時は優秀な部下を手放すことの愚痴と思い聞き流していたが、それが巴のことだったのだろう。

巴は請われて検察局に戻るときに、条件を提示したのだろう。すなわち、御剣怜侍が検察局に戻った暁には、最優先で彼女を事務官として任用すること。

 巴が主席検事であった頃から、目を掛けてくれているとは思っていたが、やはり彼女の妹が関わった裁判が大いに影響しているのだろう。もしかすると、その直後に御剣が自殺まがいの書置きを置いて、姿を消した一件の責任を感じているのかもしれないが…。

 何にせよ、優秀な事務官が付いてくれることは歓迎だ。特に今は、早急に片付けなければならない事例がある。自分の意を汲み、先んじて動いてくれる部下は貴重な存在だ。その点、巴は御剣の望みを十二分に満たしている。

 時間が惜しい今は、明日の朝に辞令交付を受けて、その日の午後に委員会を開けるのは最短といえる。事務官が巴でなかったら、委員会開催はもっと先送りになっただろう。

「シミュレート裁判の結果はご存知でしょうが、詳細をご覧になりますか?」

 巴が御剣にポータブルの液晶画面と、ファイルと差し出した。おそらく、裁判員に中継されたDVDと、その記録だろう。御剣はファイルのみを受け取ると、目を通し始めた。

「委員の名簿は、メールにて送付されたものと変わりないか?」

 御剣はファイルに目を走らせながら、確認する。

「はい。検事狩魔冥・同じく一柳弓彦・裁判官水鏡秤・弁護士信楽盾之・神之木壮龍。法務省・司法局事務次長の久慈輝彦、同じく参事奥村宰と弁護士協会委員寺崎淳三、共栄大学法学部教授・内間恭一郎と検事局長代理として私と会長。計11人となっております」

 淀みなく巴が諳んじるのを聞きながら、御剣は苦笑を堪えた。その中の半数以上が、御剣にとり、縁浅からぬ人間なのは意図されたものなのか。最もそれゆえ、御剣が会長に熱望されたのも事実なのだろうが。

「では予定通り、明日午後2時より、牙琉響也検事の査問委員会を執り行う。宝月事務官、委員総てに連絡せよ」

「心得ました」

 巴がポータブルの液晶を操作し始めるのを横目に、ファイルを読み終えた御剣は、目を閉じると瞼を押さえた。フライトから直に車内で文字を読んだことで、目が疲れたらしい。

 額の上に冷たいものが乗せられる。手に取るとそれは、濡らしたハンドタオルだった。

「しばらくの間、お使いください」

 巴に言われ、その通りにすると、鈍く痛んだ目の奥が楽になる。メールを作成しながら、御剣の様子を見て取り、すぐさま用意したのだろう。

 自分には過ぎるほどの有能さだ。これほどの部下に恵まれたのは、初めての事かも知れない。それだけ、重責を担うと意味するのだと改めて認識する。

 しかし、今は目の前の委員会に力を注がなければならない。

 初の試みであったシミュレート裁判が行われた結果、殺人事件の真相と共に過去の捏造事件が原因であることが明らかとなった。マスコミはこぞって、その顛末を書きたて世論を大いに賑わすこととなった。

 当時、若手弁護士のスキャンダルに飛びついたマスコミは、異色の経歴を持つ検事を新しいターゲットに選んだ。

 その結果、以前に弁護士の捏造を暴いたとして、一躍正義の味方に祭り上げられた検事は、一転して今度は無実の弁護士を糾弾し、その資格を奪った悪役を押し付けられることとなったのだ。

「宝月女史、貴女は牙琉検事をどう思う?個人的意見として聞かせてくれまいか」

 しばらくの後、巴が言った言葉は御剣にはひどく意味ありげに耳に残った。

「――真直ぐな瞳をした青年ですわ。貴方と彼のように――」

 巴の言うとおりなのだろうと思う。牙琉検事が過去に担当した裁判記録を見る限り、彼が真実を追究しようとするタイプの人間であるのが理解できた。だからこそ、悪意を持つ者に利用されたのだ。彼の場合はそれが実兄だったのだから、精神的ダメージは少なく無いだろう。

 世論が彼を無責任に断罪する前に、然るべき機関が、正式な調査の元で正しくその処遇を決定しなければならない。時間が経てば経つほど、真実は捻じ曲げられ、厳罰を望む声ばかりが大きくなる。

 正式な処分が決定すれば、移り気なオーディエンスは興味を失い騒ぎも収まる。そのことは御剣自身、過去の経験から理解していた。

 有望な検事の将来を潰すようなことは、回避しなければならない。それが、検事査問委員会長として御剣の責務であった。

 



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